STAFF BLOG

更年期障害の症状と治療

 更年期障害は、閉経前後にホルモンバランスの乱れが原因で自律神経や体の調整機能がうまく働かなくなり、さまざまな身体的・精神的な不調が生じることを指します。
 症状やその重さは個人差があり、症状が全くない人もいれば、生活に支障をきたすほどの症状に悩まされる人もいます。

更年期障害の症状

1. 身体的な症状
・ホットフラッシュ(ほてり・発汗)
・冷え性
・頭痛やめまい
・動悸や息切れ
・関節や筋肉の痛み
・月経不順
2.精神的症状
・不安やイライラ
・抑うつ状態
・不眠
・集中力の低下や物忘れ

更年期障害の治療方法

1. ホルモン補充療法(HRT)
 ホルモン補充療法は、更年期障害の原因となるエストロゲンの減少を補うために、エストロゲンとプロゲステロンを投与する治療法です。ホルモンバランスを整えることで、ほてりや発汗、不眠、イライラなどの症状を緩和します。ただし、乳がんや血栓症のリスクがわずかに増加する可能性があるため、医師と相談しながら治療を進める必要があります。
2. 漢方療法
 前述した漢方薬は、体質や症状に合わせて処方されるため、ホルモンを使用せずに治療を行いたい人に適しています。たとえば、「加味逍遙散」や「桂枝茯苓丸」などがよく使われます。漢方は全身のバランスを整えながら、更年期症状を軽減します。
3. 薬物療法
抗うつ薬や抗不安薬
睡眠導入剤
4. 生活習慣の改善
食事
 栄養バランスの取れた食事を心がけ、特に大豆イソフラボンやカルシウムを含む食品を摂取すると、エストロゲンに似た効果を得ることができます。
運動
 定期的な運動は、血行を促進し、気分を安定させる効果があります。ウォーキングやヨガが推奨されています。

まとめ
 更年期障害は、ホルモンバランスの変化によって起こるさまざまな症状を伴いますが、治療法は複数あります。症状の程度や体質、希望に応じて、ホルモン補充療法、漢方薬、薬物療法、生活習慣の改善などを組み合わせて治療を行うことが効果的です。専門医と相談しながら、自分に合った治療法を見つけることが大切です。