咳嗽と鬱血性心不全
「数日前に風邪ひいて咳が止まらない、横になると酷くて夜寝られないい」を主訴に受診された患者様がいました。検査の結果風邪ではなく、鬱血性心不全による胸水、低酸素血症でした。
筑波大学附属病院へ緊急搬送、HCUへ入院となりほっとしたところでした。
咳嗽(せき)と鬱血性心不全(うっけつせいしんふぜん)は、いくつかの点で関連しています。鬱血性心不全は心臓が血液を効率的に送り出せなくなり、体の他の部分に血液が滞る状態を指します。この滞りが肺に影響を与えると、咳や呼吸困難などの症状が現れることがあります。
具体的なメカニズムとしては、心臓のポンプ機能が低下すると、肺の血管に血液が滞り、肺のうっ血が起こります。この状態が進行すると、肺の細胞に水分がたまり(肺水腫)、呼吸が困難になり、咳が出ることがあります。特に夜間や横になったときに咳がひどくなることが多いです。
鬱血性心不全における咳の特徴
夜間咳嗽:心不全患者は横になることで血液が肺に滞りやすくなるため、夜間に咳がひどくなることがあります。
乾いた咳:心不全の初期段階では、乾いた咳がよく見られます。
喘鳴(ぜんめい)や呼吸困難:咳とともに息切れや喘鳴も現れることが多いです。
治療と管理
鬱血性心不全に伴う咳は、心不全の治療によって改善されることがあります。治療方法としては、利尿剤やACE阻害剤、β遮断薬などが使用され、心臓の機能改善や液体の滞留を防ぐことができます。また、呼吸困難を軽減するために酸素療法が行われることもあります。
もし、咳とともに息切れやむくみなどの症状がある場合は、心不全の可能性を考慮し、早めに医師の診察を受けることが重要です。